2020-08-03 ❹

福岡市総合図書館へ徒歩で向かう。途中、今日は図書館の休館日であることを思い出す。引き返すことも考えたが、図書館の近くに福岡タワーがあり、建物の中にコンビニや休憩するスペースがあることを思い出したのでそちらへ向かうことにする。歩いている途中の自動販売機で炭酸水を購入。30分ほどで到着する。腹が減ったので福岡タワーの一階にあるセブンイレブンで弁当を買い、イートインコーナーで食べる。食べている途中、過去の嫌な思い出が蘇り苦しくなる。好きな小説家や画家のことを思い出し気をまぎらわす。好きな小説家は村上春樹ドストエフスキーだ。他にもいっぱいいるがこの二人は特に好きだ。ドストエフスキーの「悪霊」という小説の中に「スタヴローギン」という犯罪者が登場する。かなり危険な人物なのだが私は彼に恋している。とにかくカッコいい。スタヴローギンは村上春樹の「海辺のカフカ」に出てくる「大島さん」という登場人物と似ている。大島さんは生物学的には女性なのだが、性同一性障害であり同性愛者だ。小説(海辺のカフカ)の最初のほうはハンサムで知的な青年として登場する。主人公であるカフカ少年は最初、大島さんのことを完全に男性と思って接っしていたのだがある日、大島さんが実は女性であることが発覚する。LGBTだったのだ。大島さんは女性に生まれながらゲイだったのだ。性行為の時はクリトリスやヴァギナは感じないので肛門を使うとのこと。性的指向(好きになる性やSEX対象の性)は男性とのこと。主人公カフカ少年は最初、年上の大島さんに対して敬語を使っていたのだが、大島さんが実は女性だったと知ったとたんにタメ語に変わる描写が面白い。「海辺のカフカ」は通して4回ほど読んだが3回目にこのタメ語に変わる描写に気づいた。そう、話は戻るがその大島さんがスタヴローギンとどことなく雰囲気が似ているのだ。他にも主人公カフカ少年がアダルトチルドレンであることも読んでいて気づいた。カフカ少年には母親はいなく、彫刻家の父親と二人暮らしをしている。ある日、父親からこんな啓示を受ける。「お前は先々で生き別れた実の母親と交わり、実の姉とも交わる」と。主人公カフカ少年は父親を恐れ憎むようになる。15歳になったカフカ少年は父親から逃れるために家出を決行する。いつからか、カフカ少年の心の中には「カラスといわれる少年」が存在し、カフカ少年が困難に直面するごとに「カラスといわれる少年」はカフカ少年にささやきかける。この「カラスといわれる少年」こそがアダルトチルドレンの心の中に存在するインナーチャイルドではないかと私は考える。私は精神病院に入院して機能不全家族アダルトチルドレンインナーチャイルドについて学習した。そのお陰で「海辺のカフカ」をもっと好きになったし、入院する前より深く読み解くことができたように思える。