いつまでも、眠る眠り姫。夢の中では、

私は、夢の中で鬱蒼と茂った森の中を一人、歩いておりました。勿論、夢の中とは、私自身気付いておりません。というか、そんなことすら考えておりません。人気のない、ひっそりとした森の中を。ある時、前方から、背丈の高い、二人組が並んで歩いて来るのに…

二人の浮浪者は、ゴドーを待ち続けます。しかし、いけどもいけども、ゴドーは姿を現す気配がありません。ただ、それだけの小説です。退屈と言えば退屈な小説かもしれません。しかし、私は、その退屈さの中に、ほんのかすかにひかる灯火を見いだしたのです。…

曇り。午前六時起床。顔を洗い歯をみがく。胸にアメリカ国旗の缶バッチをつけた古着の紺色のジャケットをはおり、デニムパンツにバンズのスニーカーでアパートを出る。外は、そんなに寒さは感じない。精神病院のデイケアに向かい、近くのコンビニに到着する…