俺がさ、小学生の頃にさ、読んだ、怖いはなしが、ひとつ、あるんだけどさ、ある一家の、話しなんだけどさ、その、一家は、父、母、幼い娘の、3人構成の、家族なんだよ。で、ある日、妻が、亡くなるんだよ。娘からしたら、お母さんが、死んだと、言うことだな。でさ、父と娘の、2人家族になるよな。自ずと。で、ある日、晩ごはんを、父と娘は、テーブルに、向かい合って、食事してるときにさ、ある日、娘が、父に、こう、つぶやくんだよ。「お父さん、どうして、最近、お母さんを、いつも、背中に、背負ってるの」と、娘が、父親に、問いかけるとこで、その話しは、終わるんだよ。
そう、これさ、まだ、続きが、あんだよ。
実は、シリーズなんだけどさ。
そう、その、旦那さ、つまり、父親、何だけどさ、
娘、妻、殺してる、わけよ。
2人もだよ。
つまりさ、その、人殺し、旦那、なんやけどもさ、妻、娘、自分が、殺した、記憶、まるごと、消されてる、わけよ。
だからさ、父親に、関しては、自分が、妻、娘、殺す前の、いつもの、食卓風景やった、わけよ。
つまりさ、旦那から、したら、つまり、その時の、旦那の、世界では、いつもの、妻もいて、娘もいてという、そう、いたって、なんら、かわりばえのない、そう、いつもの、いつもの、食卓、風景だったわけよ。
で、娘の、その、「お父さん、どうして?いつも、お母さんを、おんぶしてるの?」という、質問された、瞬間に、その、父親は、すべて、思い出して、しまう、わけよ。自分が、妻、娘、殺してしまったあとの、状態の、脳みそに、世界に、戻される、わけよ。
そして、男は、人里離れた、山奥の、集落で、妻、娘の、遺体を、埋めるための、深い、穴を掘っている、場面へと、つまり、世界へと、再び、戻されたので、あった。