髪を、切るだけで、忘れられるような、恋じゃ、ないだろ、僕ら

君が、急に、そんなこと、口にするもんだからさ、僕、ドギマギ、しちゃったんだよ。それでもね、ほら、二人はさ、髪を、切るだけで、忘られるよな、間柄でも、ないわけじゃん。

そう、僕らさ、今までもそうだったし、きっとこれからも、そうだと、僕、思うんだよ。何故かって、言うとさ、その、人の心はさ、無力、故に、決して、君を、独り占め、できないことぐらいはさ、僕も、もう、いい大人、なんだからさ、そんなこと、とおの昔から、気づちゃ、いたんだよ。でもさ、実際に、君から、つまり、君の口から、そのことを、口に、されるまでは、どこか、僕、やっぱり、信じていた、部分も、あるんだよ。君に、対してね。なんか、変な、空気に、なっちゃった、僕ら。でもさ、人間たまには、こんな風に、感傷に、ひたるのも、悪くは、ないのかもね。