2023-10-26

精神病院のデイケアの午前のプログラムは、ウォーキングで飯森神社まで歩く。途中、アートになるカッコいい写真が三、四枚撮れる。私が、写真を撮る度に、職員が不思議そうな目で見つめて、何を撮られているのですか?と声をかけられる。私の撮っている写真は、風景などではなく、アートになりそうな古びた部分や物なので返答に困る。Tumblrの中にある世界観を、一言で、言葉にするのは難しいのだ。その後も、写真撮影に夢中で、神社に到着してからの記憶が薄い。一つだけ覚えているのが、数年前、大変お世話になった職員のYさんに声をかけられたのを覚えている。Yさんは、アルコール専門の職員で恐ろしく博識な初老の紳士だ。私が、精神科医斎藤学先生を知ったのも、Yさんに教えてもらって知ったのだ。勿論、斎藤学先生の出版されている本は、ほぼほぼ読まれており、しっかり知識に変えられている。斎藤学先生が福岡のアディクションフォーラムに来られた時、私も参加した。その時、斎藤学先生が紹介された映画が、「ジョーカー」だった。自分が、アダルトチルドレンだと感じる方は、是非観て欲しい映画だ。昼飯は、何を食べたか覚えてない。と、書いた瞬間思い出した。エビチリだ。甘かった。そう言えば、今日、デイケアで久しぶりにTさんに会った。Tさんとは過去、何回かデートをしたことがある。私のアパートにも一度だけ来た事があるが、ただの友達なので性的な関係は一切ない。ただ一つだけあるのは、彼女の方から積極的に手を繋がれた。気付いたときには、私の手は彼女の手を握っていた。特に抵抗はしなかった。ただ手を繋いで駅まで送っただけだ。朝起きて、歯を磨くように。何らかわりはない。そんなTさんに、数ヶ月前、お茶に誘おうと思って連絡したのだが、電話に出られなかった。その後の折り返しもなかった。いつも、電話に出なくても、必ず折り返しをくれるTさんにしては、意外なことだ。思い返しても特に、気に触ることを言ったり、したりした記憶はないのだが。しかし、今日会った時は、何事もなかったように挨拶をされた。そう、人には同じ時間を共有できる時間というのが決まっているのだ。そして、Tさんと同じ時間を共有する時間はもう終わったのだ。恐らく。砂時計が一粒も残さず下に溜まっていくように。一言で言えば、出会いあれば別れありだ。昼食後、吐き気がしたので、胃腸薬を飲む。数十分経っても治まらないので、もう一錠飲もうとポーチのジッパーを開いたが、ストック切れだ。一瞬、早退して(家にはストックがある)、家で飲もうと考えたが思いとどまる。これでは、少し前の自分と同じじゃないかと思い、とりあえず、いつものソファーに座り、目をつぶって二十分ほど過ごす。寝てはいない。いつの間にか、吐き気がしていたことすら忘れて「ノルウェイの森」を再読する。主人公の、ワタナベ君と緑が、緑の家「小林書店」で、緑の手料理を食べ、二階のベランダから近所の火事を二人で見つめる場面。次の瞬間、二人は口づけをしている。午後三時二十分デイケア終了。また、いつものように道端のシケモクやアートになりそうな部分の写真を撮る。安物のオイルライターを発見したのでそれも撮る。オイルの残量を見たら、まだ沢山あるので迷わずポッケに入れる。オイルの残量が多い割には、やけに年季が入っており、スケルトンのグリーンというのもまた良い。セカンドストリートへ行ってみるも、棚卸しのため、本日は店を閉めるとの看板。セブンイレブンで三十円引きのタルタルフィッシュバーガーとコーラ、韓国系のピリ辛ラーメンをレジに持って行く。お会計の時に、スプーンはつけますか?と店員が尋ねるので、ラーメンにスプーンはないだろ、おかしなことを言う店員だなと思い「箸」と言いかけた時に、私が、持ってきた商品がラーメンではなく、スンドゥブ系の汁物だということに気付く。店員に戻しますか?と尋ねられるも、面倒なので、それでいいですと会計を済ませる。アパートに帰り、シャワーを浴びて洗濯機をまわす。テレビを観ながら晩飯。スマホを見たら、ユーチューブの「meeの時間」というタイトルの女の子の動画がアップされているので視聴。偶然にも、彼女も韓国系の鍋を食べていた。視聴後、日記をつける。